Do you know
the answer to
this question?

                                                   あなたは、この質問の答えを知っていますか?




















夕立、かなぁ・・・なんて心底落ち込んだテンションを無理やり上げようと努力してみるけれど、結局口をついたのは溜息交じりの悲しい現実だった。これじゃ帰るものも帰れない。唯一つ憎いのは、私を家に帰そうとしてくれないこのザーザーと降りしきる雨なのである。それだけなのに神様ったら酷い、そのたった一つの憎しみさえ取り払ってくれないんだもの。

いつもなら直ぐ止む夕立だけれど、向うのほうまで広がる雲を見た感じ今日は止むことがなさそうだ。そんな私は乙女じゃないから折りたたみ傘なんて女々しいもの持ち歩いていないのだ。そのせいで暫く玄関で仁王立ちというか立ち往生している。
雨の音が段々と心地よくなってきて、まあ濡れて帰るのも悪くないかななんて思い始めたとき「」って肩を叩かれた。別に同じクラスだからだよ?!それが阿部だってすぐに判ったのは。だって阿部独特の雰囲気とか聞きなれた声とかだったし、ねえ・・・それでも一応振り向く人間事情的友達事情(そして乙女事情でもある)。「あ、べ」弱弱しくそう言うと阿部は少しはにかんだ。(え、わ、可愛い)「、傘ないんだろ?入ってけば」私から目を逸らしてそう言う。照れてるのかな・・・ってそんなわけないよ。この!私の自意識過剰め★

阿部の傘はバサっと大きな音を立てて開いた。黒くて大きい傘。雨が降るの知ってたのかな。(超スゲー!エスパー阿部?!)なんてことはないだろう。今朝のニュースは晴れだった筈。やっぱりエスパー?!もしくはお母さんか何かが占い師なのか?!



「ほら。行くぞ」
「へ、本当に入っていいんスか?!アベッカムさん!」
「じゃあな。気をつけて帰れよ」
「わーわーっ!待って待って嘘!冗談!」
「・・・・」
「え、えへ?お隣失礼しますっ」



またはにかんで笑った阿部に少し戸惑いながらも傘に入れてもらった。こんないとも簡単に乙女の憧れ相合傘ができるなんて私運がいい!神様さっきまで憎いとか思っててすみませんっした!夕立さん大好き!私はそう思いながら阿部の私に合わせた歩幅にあわせた。といっても阿部が合わせてくれてるから全然あわせることもないんだけど、なんとなくゆっくり歩きたかったから。
阿部が持つ傘は少し斜めに傾いていて、よくよく見れば阿部の方はびしょびしょだった。傘に入れてもらっている分際で、阿部に気を使わせてしまったらしい。異常な沈黙と降りしきる雨の音の中私は何かできないか悶々と考えることにした。



「あ、そうだ。そうそう!それがいいよ!!」
「はあ?なんだよ突然」
「えっへへー!いいこと思いついたんだよ!アベッカム!傘貸して」
「俺の苗字は「あ」と「べ」だけだ」
「いいから傘貸してよ――」



眉を顰めながら私に傘を渡してくる阿部。黒く澄んだ瞳は何故か不安に揺れていた。(ねえ何でそんなに不安そうな顔をしているの阿部くん。)
私は腕を、少し伸ばして阿部がすっぽり入るように傘を傾けた。ソノ代償として私の右肩はびしょびしょだけど、まあ気を使わせちゃったぶんと、傘に入れてもらったぶんでお相子、ってことでいいだろう。
阿部は私の肩を見て顔を青くしたり赤くしたりしていた。なにか頭の中でぐるぐる渦巻いてるみたいだけど、肩が濡れたくらいでそんなにぐるぐるしなくたっていいじゃないか。なんか私が物凄く悪いことをしたみたいに錯覚しちゃいそうなんですけども。



、肩」
「いいの!これで阿部と同じだから!」



阿部は自分の肩を見て、そのあと大きく溜息をついた。阿部の顔はほんのり赤みを帯びていて、その赤みはすこしずつ濃くなっていっているように見えた。きっと蒸し暑いからだろうけど、少し私の体が熱かった。(雨のせい、だ)



「えへ、阿部、何か怒ってる?」
「〜〜〜―――・・・っああ怒ってる!それじゃお前が風邪引くかもしれないだろ」



折角人が気を使ってやったのに怒ってるたぁ何事だと思いたくなるようなセリフの後に、顔が真っ赤になるようなせりふを言ってくれやがった。どんな少女マンガを読むよりも、ドキドキする。そんな事心配してくれた、んだ「でも、「でもじゃない!傘貸せ!」え――」
でも、私だって阿部だけが濡れるのいやだよ。私だけ濡れないなんて、ずるいじゃないか。そんな女に生まれた覚えは生憎ないんでね。
私は持っていた傘を放り投げた。ばちゃ、と音がして水がたまった道路に傘が落ちる。一層激しくなった雨が私達を打った。



「コレでよーーし!!」
「何処が良しだよ!お前人の話し聞いてたのか?!」
「何で?聞いてたよ?私が阿部の言葉を聞き逃すわけないじゃん」



阿部は盛大に溜息をつきながら(む。失礼ね)道路に落ちた傘を手にとって持ち直した。(もう濡れちゃってるから変わらないけど)
阿部の瞳が私を映している。真剣な顔に吸い込まれていく様な感覚に陥った。



「俺はお前が濡れるの嫌だったんだよ」



・・・・?雨に濡れたごときで風邪を引くようなやわな身体の造りしてない、し。だから別にいいやとおもって傘をほうったのに。薄々わかっていながらも私の口は嘘つきだ。


「なん、で?」




Do you know
the answer to
this question?































「お前、今日服白いだろ」
「それが?」
「(・・・分かれよ!)濡れたら透けるだろ!」
「どんと見てよ!」
「お前は・・・・〜〜〜〜!」
「何?」
「嫌なんだよ!好きな奴の下着他の野郎に見られんのが」
















「私も嫌だったよ。阿部が濡れちゃうの」
(好きなんだよ、阿部が)(好きなんだ、が)































070820 英語のタイトルがいいなーと思ってたら行き着いた先がコレ。どうなんだろう(汗)なんか色々としつこい気がするのは僕だけ?