誰でも生きてればやり直したいことの1つや2つある筈。まあ、例え話だけど、好きな人の名前を書いた消しゴム2つをほぼ新品のまま同じ人物に2回も使われたとか、ブルーデイにカンチョーされたとか、英語の授業で当てられて英文が読めなくてクラス中の笑いものになったり、浴衣で祭りにくり出して足も腰も痛くなって後悔したりとか。(ノンフィクションなんかじゃないんだからね!) まあそんなこと人それぞれだけど、今の私的に今日の授業は真面目に受けておけばよかった。何で私がこんな後悔をしなきゃいけないんだ。 本当に勘弁してくれよ。夕日が私の頬を赤く染め上げて、彼の少し焼けた肌も赤くしていた。それがまるで頬を赤くしているように見えて、なんだかこっちが恥ずかしくなって頬が赤くなってしまう。 私はホッチキスをもつ手を止めた。左手には保護者会の資料が乱雑に止めてあり、机には同じように雑に止められた資料が重ねられていた。 まあコレはいわゆるさぼりへの罰なんだけど、先生から渡された紙の枚数が、目の前の人物より私のほうが明らかに多いのが憎い。 こ い つ が に く い。なんなんだこの差別は。まあサボりの回数が違うから?だってコイツ、いつも私と一緒にサボってるし。 そして目線は目の前の人物に向く。畜生。綺麗な肌してるじゃねえか。 整った目鼻立ちに、ホッチキスを持った手はマメやらなにやらでゴツゴツしてて、長い睫毛は下を向いている。 赤く染まった顔に黒い髪の毛は綺麗に映える。 まあ、彼の難点といえば、この憎たらしい性格と垂れ目だろう。それでも綺麗なんだからもー何なんだコイツ 「手動かせよ」 「憎い、コイツが憎い・・・(ブツブツ)」 「キモチ悪ぃな・・・」 「何突然?!何で突然キモイ発言?!ねえ?!阿部!」 「、唾飛んでるって」 「え、私何か言ってた?」 「(・・・無自覚?)・・・何も」 「ね、私のもやってよ阿部」 「自分でやれ」 「冷たい。氷のように冷たいよ阿部」 「お前語尾に俺の苗字を呼ぶな」 「そう言う所がなければもてるのになー・・・阿部」 「(無視)」 阿部は手を伸ばして私のまだまとめ終えてない資料をごっそり半分くらい持っていった。 ソレを自分の所に置くと、仕方ねえなやってやるよ、みたいな目つきでこっちを見た。 ウッゼーウザス!いや、でもココはありがとうって言うべきなのか?そうなのか?いや、野球部今日も練習あるのにわざわざ手伝ってくれた訳だし御礼は言うべきだよね、ね?でもこいつの目線が、ちょ、あっ謝る気なくすんですけど!私何か間違ってる? 「あ、りがとう。」 「"ございます"」 「う゛、ございます」 「よし。手、動かせよ。早く部活行きたいんだよ」 「わかりましたー」 またブツブツ言いながら手を動かし始める私。ああなんて偉いんだ!まあ阿部に言われちゃやらなきゃね。やらなかったら嫌われそうだし。 嫌われたら陰湿そうだなー。ねちねち小姑のように虐められるんだ、きっと。妻はやっぱ三橋くんかな。ソレっぽいよね! 雑でもいいから早くやろう。阿部が部活行きたいならホントはねちねち虐めたいけど(お前が小姑)なな、なんと言うかこの夕日がイケナイのか、心臓がドキドキしっぱなしで苦しいし。 阿部の動きが止まったような気がした。カタンとホッチキスが机に置かれる。 気のせいではないみたいだ。 「どーした?」 「お前さ、本気にしてる?」 「何を?」 「部活早く行きたい、って」 「だって、阿部そう言ったじゃん」 阿部が立ち上がり私の腕をそっと掴んだ。そのゴツゴツした指はスルスルと指先に向かい上ってきて、優しく触れた指からホッチキスがこぼれた。 机に右手を置いて、自分の体を支えつつ私の指をなぞる阿部。背筋がゾクゾクした。 視線が外せない。力強い阿部の目が私を射抜くように見つめる。 「あれは、冗談。」 「えっ」 「だから、もっとゆっくりやってろ」 「え、ええ?ど、どんな意味?!」 阿部は深く溜息をついた。何々?!私何か言った? 「だから、」 お前と一緒に居たいんだよ。
「え、ええ?!」「何だよ」「だ、って。何で?」「お前鈍い」「失礼な」「直球に言うぞ、一回しか言わないからな」「うん」「好きだ」 そういった阿部の顔は夕日の所為じゃないとわかるほど真っ赤でした。 070802 なんか、ありきたりDA―――――☆なんか同じような話が有りそうで怖い、って言うかあるよね、きっと(ビクビク) |